○現場の安全

大雪のときは事故の危険が増します

先週末から、今シーズン最強の寒波が日本列島を襲いました。
日本海側を中心に、かなりの大雪になったところもあったのではないでしょうか?

私が住んでいる場所も、例年にない大雪になりました。
膝くらいまでズボッと埋まってしまったので、25センチから30センチくらいは積もっていました。

国道などであれば、それなりに車が通るため、轍ができており、何とか運転はできました。
ただ、私の家の周りは、交通量が少ないため、轍すら出来ない状態。
出かけても、帰宅が困難です。
道の雪かきもやったものの、掻いたところもまた積もる始末。ガレージに至っては梁が少したわみ、崩れるのではないかとヒヤヒヤです。

現時点も、状況はあまり変わっていません。
相変わらず帰宅困難な状態です。車が通れば、なんとかなるんですけど。

そんな困難を抱えている方もたくさんいると思います。
会社の駐車場や、作業場など雪かきしないと、仕事にならないという方もたくさんいると思います。

降雪は冬期の危険要因の1つです。

今回は、雪による危険をまとめてみます。

雪による危険は大きく4つにまとめられそうです。

1.低体温
2.交通事故
3.転倒
4.雪かき時の事故

これらについて、簡単に注意点をまとめていきたいと思います。

index_arrow 1.低体温

雪降りの日に限りませんが、気温が下がると体温が奪われます。
重ね着したり、コートを着たりと防寒対策をすることが、一番の対策でしょう。
保温性の高いインナーは効果が高いですね。

この時の注意点は、発汗を放置しないということです。

特に雪かきなど体を激しく動かすときです。
汗は体温を急速に奪います。
汗をかいたまま放置すると、体が冷えてしまいます。

汗をかいたら、すぐに拭う。
大汗をかくのであれば、着替えを用意する。

「後でもいいや」と思ってしまうと風邪のもとなので、できるだけ早く汗を取り除きましょう。

そんなこと言われなくとも分かるよ、と思うかもしれません。
しかし、作業前のミーティングなどで、こういった当たり前のことを、再確認することは、健康管理上大切なことです。

index_arrow 2.交通事故

雪が積もったり、道路が凍てつくと、運転は困難になります。
とりかく滑ること、滑ること。

冬用タイヤやチェーンを巻いていない車は、道路に出てはいけません。
かなりの確率で、操作ができなくなります。
それで事故になることもありますし、立ち往生して通行を妨害することもあります。

今後は雪道で立ち往生した車に罰則を科すという方針も検討されているようです。

何年か前のことになりますが、ある雪の日の朝、真っ白な道を走っいると、前方の車がお尻を振り振りしながら、走っているのを見かけました。
おそらくノーマルタイヤだったのではないでしょうか。見るからに危ない様子で、何とも無茶なと思ったものです。

雪だからといって、仕事を休むわけにも、遅刻するわけにもいかない。
普段だったら注意するのに、焦りが無謀な行動をさせてしまいます。

昨日も全体的にノロノロと走っていくなか、猛烈なスピードを出している対向車を見かけたりしました。

遅刻するや時間がないなど、焦り、苛立つ気持ちはみんな同じです。

雪が予想される日は、焦ります。
そのため、事業者や会社が始業時間を遅らせるなどの措置をすることが求められます。

雪の日に定時の出勤を強要し、事故になると、事業者責任になることを忘れてはいけません。
通勤時間は、業務時間に含まれるのですよ。

index_arrow 3.転倒

冬期の業務中に起る事故で、注意が必要なのが、転倒事故です。

転倒の原因は大きく3つあります。

1.つまづく
2.滑る
3.踏み外す

雪や凍てた道路、床は、2の滑る要因になるのです。

冬期の転倒については、「STOP転倒災害」について書いた記事でも触れているので、そちらも参考にしてください。

滑りにくい靴や歩き方というのもあります。

また、濡れている場所は滑りやすくなるので、発見したらすぐに拭くというのが事故防止のために重要です。

index_arrow 4.雪かき時の事故

さて、これが意外と危険が伴います。

内閣府では、雪かきの事故防止のために、内閣府ではこんな通知を出しています。

よくある除雪作業中の事故とその対策 – 内閣府

これによると、事故としては次のものが多いようです。

・屋根からの転落(死者の内41%)
・屋根からの落雪(死者の内17%)
・水路への転落(死者の内10%)
・除雪作業中に発作(死者の内8%)
・除雪機に巻き込まれ(死者の内5%)

圧倒的に多いのが、屋根からの転落です。
転落の内訳を見ると、はしごからが、転落事故の32%を占めるそうです。
また、階層に着目して内訳を見ると、1階の低い屋根からの転落が60%を占め、2階以上より多いようです。

転落以外では、水路への転落も意外と注意です。

一昨年、こんな事故がありました。

水路転落の女児が死亡 24日の降雪、家族で雪かき中 山梨・富士吉田(産経新聞)

水路が雪で覆われ見えにくくなっていることがあるので、気をつけなくてはいけません。

先の通知には、除雪作業中の事故防止10箇条がかかれいてます。

1.作業は家族,となり近所にも声かけて2人以上で!
2.建物のまわりに雪を残して雪下ろし!
3.晴れの日ほど要注意,屋根の雪がゆるんでる!
4.はしごの固定を忘れずに!
5.エンジンを切ってから!除雪機の雪詰まりの取り除き
6.低い屋根でも油断は禁物!
7.作業開始直後と疲れたころは特に慎重に!
8.面倒でも命綱とヘルメットを!
9.命綱,除雪機など用具はこまめに手入れ・点検を!
10.作業のときには携帯電話を持っていく!

工事現場や建設会社では、ショベルカーやブルドーザーなどの重機を使って除雪することもありますが、周りの人をひかないよう、誘導者や合図者を立てることが大事です。

今回は広範囲に雪が降りました。
また金曜日に降るとか。

これから最も寒い2月を迎えます。また大雪になる地域も出るかもしれません。
雪かきしないと、通勤もできなければ、仕事もできない。そのため焦ってしまいます。
焦って仕事すると、事故を招きますので、10箇条を守るなどして事故がないようにしましょう。

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