石綿・アスベスト

石綿、アスベストの取り扱い時の危険防止 その12

blog-822

石綿を除去する上で重要なことは、飛散させないことです。
これは作業者が吸い込んだりするのを防ぐだけでなく、外部に漏らすことも防ぐことも含みます。

局所排気装置などで、除去し終えた石綿についても、飛散させてしまったら大問題です。
除去し終えた石綿は飛散させないように、適切に保管しなければなりません。

石綿の保管についても、石綿則に規定されています。

【石綿則】

(容器等)

第32条

事業者は、石綿等を運搬し、又は貯蔵するときは、当該石綿等の粉じんが発散するおそれがないように、
堅固な容器を使用し、又は確実な包装をしなければならない。

2 事業者は、前項の容器又は包装の見やすい箇所に石綿等が入っていること及び
  その取扱い上の注意事項を表示しなければならない。

3 事業者は、石綿等の保管については、一定の場所を定めておかなければならない。

4 事業者は、石綿等の運搬、貯蔵等のために使用した容器又は包装については、
  当該石綿等の粉じんが発散しないような措置を講じ、保管するときは、
  一定の場所を定めて集積しておかなければならない。

除去した石綿は、局所排気装置などで集められ、除塵装置で集められます。
この集められた石綿はゴミ袋に入れて捨てるなどしてはいけません。
せっかく集めたものを飛散させてしまうことになります。

適切に保管することが必要です。

石綿を運搬、貯蔵する時は、飛散しないように堅固な容器に入れるか、確実な梱包をしなければなりません。

保管容器の取り扱いにも注意が必要です。

まず、石綿を貯蔵した容器などには、石綿が入っていることを表示し、取扱い上の注意を記載します。

容器の保管場所も一定の場所を決めるだけでなく、使用した容器などの保管も石綿を除去した上で、一定の場所に保管することが必要になります。

石綿を溜める容器の取り扱いにも、必要な措置があるのです。

(使用された器具等の付着物の除去)

第32条の2

事業者は、石綿等を取り扱い、又は試験研究のため製造する作業に使用した器具、工具、
足場等について、付着した物を除去した後でなければ作業場外に持ち出してはならない。
ただし、廃棄のため、容器等に梱包したときは、この限りでない。

石綿は吹付けられたり、塗料やモルタルに混入した状態で使用されいることが多いです。
これらの除去は手では不可能で、工具を使用しなければなりません。

石綿除去など取り扱い作業に使用した工具や道具には、石綿が付着しています。
この石綿も放置することは出来ません。

石綿を取り扱った器具や工具、足場などは、付着した石綿を除去した後でなければ、持ち出してはなりません。

廃棄するために、石綿を保管している容器にいれた状態なら、持ち出しても構いません。

この場合も、外気に晒すことはないようにします。

(喫煙等の禁止)

第33条

事業者は、石綿等を取り扱い、又は試験研究のため製造する作業場で労働者が喫煙し、
又は飲食することを禁止し、かつ、その旨を当該作業場の見やすい箇所に表示しなければならない。

2 労働者は、前項の作業場で喫煙し、又は飲食してはならない。

石綿の取り扱い作業では、口元は呼吸用保護具を着け、全身を保護衣で覆っています。
少しの隙間があっても、石綿を吸い込む原因になるので、傷1つ許されないどころか、保護具を取り外すことはできません。

石綿の作業上では、喫煙や飲食は禁止です。

喫煙をするなら作業場を出て、所定の位置です。

石綿の保管がダメだと、大気中に石綿を撒き散らすことになるので、保管は重要なのです。

まとめ。

【石綿則】

第32条

石綿等を運搬し、貯蔵するときは、石綿等の粉じんが発散するおそれがないように、堅固な容器を使用し、又は確実な包装をしなければならない。

第32条の2

石綿等の作業に使用した器具、工具、足場等について、付着した物を除去した後でなければ作業場外に持ち出してはならない。

第33条

石綿等の作業場では喫煙、飲食を禁止し、その旨を表示しなければならない。

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