○格言でこじつける安全衛生活動

バートン、王陽明、リットンの格言をこじつける

entry-682

格言を使って、安全関係の小話にしていくシリーズです。
朝礼やミーティングなどで、使えたらいいなと思います。

今回は、安全に対して自分自身がどう捉えるのかという内容になっています。

  バートンの格言
誰も称賛してくれる者がいなくても自分のことは自身で称えよ。

【解釈】

人は周りの目が気になるものです。周りの人に認められることが励みになったりもします。
安全活動などはやって当たり前なので、実行していても特に褒められるというものではありません。
しかし、その行動は身を守る重要な事です。
誰も褒めてくれなくとも、自分自身で褒めてあげる価値は十分にあります。

安全活動は実施していても、誰かから褒められるものではありません。
でも逆に保護具を使用していなかったり、危険な行動をしていると怒られてしまいます。

とはいうものの、誰も認めてくれない、褒めてくれないからやらなくていいものかというと、そんなことはありません。
安全活動は自分と自分の周りの人たちのためにやるのです。

自分の命を守るための行動をしているのです。
とても大切なことを行っているのには間違いありません。

当たり前過ぎて人から注目を浴びるものではありませんが、自分で自分を認めてやる、褒めてやる価値は十分にあります。
自分を認める、褒めることは自信になります。

この世の中で最もあなたが褒めてもらいたいと思っているのは、あなた自身です。
あなたの賞賛は、自信と更なる行動の原動力になるのです。

  王陽明の格言
山中の賊を破るのは易く、心中の賊を破るのは難し。

【解釈】

心の中の賊、つまり自信なさ、言い訳と言った心にブレーキを掛けるものを取り除くのは、難しいものです。
事故を招く原因の1つは、不安全行動です。
この不安全行動は、作業の慣れや油断が招くこともあります。

油断をせず、安全に作業する。
その継続は難しいものです。

仕事に慣れてくると効率よくなります。一方で本来やるべき手順を省いたり、ショートカットしたりもします。
場合によっては保護具を着けない、確認をしないといったこともあるかもしれません。

このような心の状態、行動は誰にでも起こるものです。
「慣れてるし、これくらいいいだろう」という心の動きは自然で、止められません。
コントロールするのは難しいものです。

事故はこういった一瞬の油断の時、起こります。
こういった心の動きをコントロールするのは困難です。

安全活動とは、心のコントロールであるとも言えます。

  パルワー・リットンの格言
一番だまし易い人間は、すなわち、自分自身である。

【解釈】

嘘をつく、言い訳をする。これは自分守るために行われることが多いのではないでしょうか。
やるべきことも、理由をつけてやらない、それなりにあるのではと思います。

安全活動をやらないことに言い訳はできます。一応の理由をつけることもできます。
しかし真実はよくわかっているはず。
事故の危険は、言い訳してもなくなるものではありません。

遅刻や家事の手抜き、試験勉強をしない、仕事を明日に先延ばし、こういったことはよくあることです。
このとき自分で自分に言い訳をして、正当化するでしょう。
「今日は時間がないから。」「疲れているから。」と。

自分自身のことなので、他人は関係ありません。話す必要もありません。
自分で理由づけできればいいのです。

しかし心の何処かには負い目を感じてしまいます。これが続くと自信を削っていくことになります。
自信のなさの原因は、自分で自分に言い訳が積み重なることで起こります。

保護具や安全活動は、自分を守るためのものです。
規則として行わなければなりませんが、それ以上に自分を守るために行うものです。

そのためには、自分で自分をコントロールすることが重要です。
誰に言われるのではなく、自分で自分を守る。この行動ができるかが大切です。

なぜ自分で自分を守るのか。
その理由には、命が大切、怪我をしたくないなどもありますが、家族を悲しませないというのもあると思います。

自分のためには頑張れなくとも、家族のためには頑張れるというのは案外多いかもしれませんね。

心中の油断といった賊を打ち倒すのは、家族や大切な人の事を考えることが、鍵かもしれません。

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